ポケモンにはそれぞれ、そのポケモンがどれくらい捕まえやすいかを示す「捕獲率」が設定されています。
捕獲率を上げてポケモンを捕まえやすくするには、「捕獲ボーナス」を沢山ゲットするしか方法はありません。
具体的には、捕獲ボーナスにはボールの種類、カーブボールの有無、スローボーナス(Nice!、Great!、Excellent!)、ズリのみの有無、メダルの有無があり、これらを増やせば増やすほどポケモンが捕まりやすくなる仕組みなんです。
今回は海外サイトの発表している「ポケモンの捕獲メカニズム」を日本語意訳で紹介し、捕獲ボーナスの計算方法や、加算される要素と加算されない要素などについて解説していきたいと思います!
目次
ポケモンの捕獲メカニズム
ポケモンGOでポケモンを捕まえるのはとってもシンプルで、ポケモンをゲットできるまでモンスターボールを投げ続けるだけでOK。
ポケモンGOでは、モンスターボールをポケモンに命中させる度に、そのスローに加点されたボーナスに応じてポケモンを捕まえられる確率が生成されるメカニズムになっている。
ポケモンが捕まらないと、ポケモンが逃げる確率が生じることになるよ。
ポケモンを捕まえられる確率に影響を与える要素としては、
- ポケモンの種類
- ポケモンのレベル
- ボールの種類(モンスターボール、スーパーボール、ハイパーボール)
- カーブボールの有無
- きのみ
- スローボーナス(Nice!、Great!、Excellent!)
- ポケモンのメダルの有無
があるよ。
GamePressのチームは、それぞれの要素がポケモンが捕まる確率にどんな影響を与え、どんな関係を持つのかを正確に把握するために、大規模なデータセットを分析してみた。
その結果、とりわけ捕獲できる確率に関する一般式を発見したよ。
このページでは、発見の内容をまとめて紹介するね。
実際にこれらの変数がどれくらい捕獲率に影響があるかを見るには、「捕獲率計算機」を使ってみてね!
捕獲率に影響を与えるカギ
捕獲できる確率の方程式を紹介する前に、まずは定性的な理解(qualitative understanding)を示しておこう。
今回の捕獲ボーナスの研究から得られたカギとなる概念は、次のようなものだ。
いくつかの興味深い含意も見つかったよ。
- カーブボールを投げるのは重要。
カーブボールのモンスターボールはカーブ無しのスーパーボールよりも強力で、ハイパーボールと同等の捕獲率がある。
常にカーブボールを投げる練習をしておけば、ポケモンの捕獲率が大幅に変化するよ。
- できる限りボーナスを積み重ねよう。
ハイパーボールにはモンスターボール2つ分の捕獲確率があって、「ハイパーボール+ズリのみ+カーブボール」にすれば10回モンスターボールを投げるよりも高い捕獲ボーナスを加点することができるんだ。
それぞれの捕獲ボーナスは、同時に加点されるボーナスをより強化するよ。
- スローボーナスを手に入れるには、色のついたターゲットリングの内側にボールを命中させなければいけないよ!
自分が確実に命中させられる中で、一番小さいリングの中にボールを当てるタイミングをしっかり計ろう。
スローボーナスは、ターゲットリングの大きさに応じて常に変化し続ける。
だから「Great!」と表示されたからといって常に同じ値のボーナスが捕獲率に付与されるわけではないよ。
- 「ズリのみ」は捕獲率にのみ影響を与えて、ポケモンの逃走率には影響しない。金銀ポケモンを含めた、ポケモン毎の捕獲率と逃走率をすべてまとめました!逃走率が高いポケモンは、早めに捕獲しないと逃げてしまう可能性が高いのでご注意ください!
- 捕獲できる確率はボールを投げる試み自体には依存していない。
だからもしポケモンがボールから飛び出てきても、次のスローでは基礎的な捕獲率は変わらない。
- ポケモンのレベルが高ければ高いほど、捕まえるのは難しくなる。
CPが低いポケモンだからといって、そのポケモンのレベルが低いとは限らない。
たとえばCP300のトランセルのポケモンレベルは30だから、意外と捕まえるのは難しいんだ。
- 捕獲できる確率は直接的にトレーナーレベルに影響を与えない。
だからレベルの違う2人のプレイヤーが同じポケモンに遭遇した場合、CPが同じであれば、そのポケモンを捕獲する基礎的な確率に差異はない。
捕獲できる確率の方程式
ここからは、捕獲率を決める方程式を紹介するよ。
ポケモンが捕まったかどうかを判定するために、ゲーム側は0から1の間で乱数を生成するんだ。
もしその数字が捕獲の確率の方程式で出た数値より低ければ、ポケモンをゲットできるよ!
この方程式は全ての捕獲ボーナスを含んでいるから、「GUCT」(Grand Unified Catch Theory = 大統一捕獲理論)と呼ぶことにしよう。
乗数となる捕獲ボーナスの内訳については、次の通りだよ。
色々な要素が出てきてしまっているけれど、全貌を捉えるためにもとりあえず方程式のカッコの中から説明していこう。
この計算式は、普通のモンスターボールだけを使った場合のポケモンの捕まえられる確率を導き出すためのものだ。
ここには如何なるボーナスも加算されないよ。
基礎捕獲率とは、ポケモンごとに決められている、捕まりやすさの数値のことだ。
そしてCPMはポケモンのCPを反映した数値になっている。
ここで出る数値は、PL(ポケモンレベル)30のカイリューなら2.7%、PL1のコイキングなら298%と大幅に変動するけれど、最終的には最大でも100%までに減らされる。
続いて大枠の「1 – x」だけど、xが発生しない確率があるという点で、方程式は次のように簡単に書き換えられる。
もし乗数である捕獲ボーナスが「2」であれば、方程式はモンスターボールを2回立て続けに命中させた場合の数値と一緒になる。
乗数は「どのボーナスが適用されたか」によって決まるから、それは
ということを意味しているんだ。
つまり、捕獲ボーナスは間違いなく捕獲チャンスを増加してくれる。
でもモンスターボール単体で100%の捕獲率を出せていなければ、どんなボーナスが適用されたとしても、捕獲率が100%に達することはないよ。
捕獲ボーナスの乗数について
GUCTは単一の公式という訳ではないから、実際のボーナス乗数を解くことも必然的に伴うことになる。
ボーナス乗数となるのは以下の要素だよ。
ボーナスの種類 | 乗数 |
---|---|
ズリのみ | 1.5 |
カーブボール | 1.7 |
スローボーナス | 2-r |
モンスターボール | 1.0 |
スーパーボール | 1.5 |
ハイパーボール | 2.0 |
ブロンズメダル | 1.1 |
シルバーメダル | 1.2 |
ゴールドメダル | 1.3 |
ボーナスはそれぞれ発生しなければ因子=1となり、数値を変動させる一因にはならない。
「スローボーナスの2-rって何だ?」と思うだろうから解説すると、スローボーナスはこのrの値、色のついたターゲットリングの半径によって導き出される。
半径は0から1で、ターゲットリングが白色の大枠と同じサイズのとき「r=1」となる。
つまりスローボーナスは、ターゲットリングの大きさが小さくなるにつれて、1から2へと変動する。
スローボーナスを手に入れるには、色つきのリングの中にボールを命中させなくてはいけない。
サークルの外にボールが当たっても、スローボーナスは付与されないよ。
総合的な捕獲率
最後に、ポケモンが捕まるか逃げるまでモンスターボールを投げ続けた場合の、ポケモンを捕獲できる平均的な確率について紹介するね。
GUCTの中では、個々のスローでポケモンを捕まえられる確率をPとして、ポケモンが逃げる確率をFとしよう。
するとポケモンを捕まえられる確率は、
これは(1-P)(1-F)の比率の等比級数で、総数は
となる。
等比級数の総数から導き出されるのは、それがPとFの比率に依存しているということ。
Fは固定された値だから、Pの値が高くなればなるほど、ポケモンが捕まえる前に逃げる確率は低くなる。
捕獲ボーナスを積み重ねることが、捕獲できる確率を示すPの値を増加させる方法になるんだ。
基礎捕獲率が4%で、逃走率が5%に設定されているカイリューの例を見てみよう。
ボーナスの種類 | P | F | 総捕獲率 | 逃走率 |
---|---|---|---|---|
モンスターボール | 3% | 5% | 36% | 64% |
ハイパーボール | 5% | 5% | 53% | 47% |
ハイパーボール ズリのみ | 8% | 5% | 63% | 37% |
ハイパーボール ズリのみ カーブボール | 13% | 5% | 75% | 25% |
ハイパーボール ズリのみ カーブボール グレートスロー ゴールドメダル×2 | 24% | 5% | 86% | 14% |
ターゲットリングの色について
ターゲットリングの色は、捕獲できる確率についての見解を提供してくれる。
というのもターゲットリングの色は、ボールのボーナスだけを考慮し、他の乗数を考慮しなかった場合のGUCTの部分解を反映しているんだ。
ここで導かれる確率を、「ボール捕獲率」と呼称しよう。
ボールの種類 | 因数 |
---|---|
モンスターボール | 1 |
スーパーボール | 1.5 |
ハイパーボール | 2 |
色に変換すると、次のようになる。
- 「緑」は緑色の値
- 「赤」は赤色の値
ここで紹介しているのは、RGBに基づいたHTMLの六角カラーコード。
この式は、ゲーム内の捕獲画面のスクリーンショットを保存してターゲットリングのピクセルカラーを記録して、その捕獲に対してサーバーが応答した捕獲率の値と比較することで演繹されたものだよ。
GUCTは完璧なの?
この分析を完成させるために、我々チームはGUCTに含まれる全ての乗数について明らかにすることを目標としていた。
だから少しでも可能性があるその他の因子については、データがあればそれらが捕獲率に影響を及ぼすか否かをテストしたんだ。
このテストの結果、捕獲にトライした回数、個体値、そしてルアー湧きか否かという要素は、直接的に捕獲率へ影響を及ぼさないことが判明したよ。
捕獲率の式に何の影響も与えないとしても、捕獲にトライした回数は捕獲率を下げているような気がしてならなかったから、このテストではシンプルな統計的方法論を取ることができなかった。
これは捕獲率の高いポケモンが1回で捕まえられる可能性が高いから、2回目以降を観測できないからだ。
この問題を回避するために、混合効果のロジスティック回帰を採用した。
基本的にこの回帰は、他の要素が捕獲率に影響を与えるかどうかを計算するときに、ボール捕獲率に合わせて調整したよ。
GUCTが正確で完璧なら、その中にある全ての要素は統計学的に優位なものであり、その他のあらゆる要素が重要でないと考えられる。
さらにGUCTを回帰分析に追加した場合、この理論を構成する要素の統計学的優位性が減少する。
以下に示したP値はこの事実と一致するんだ。
したがって、この捕獲理論が不完全であるとする統計学的理由は存在しないんだよ。
変数 | テスト1回目 | テスト2回目 |
---|---|---|
捕獲試行回数 | 0.21 | 該当無し |
個体値% | 0.45 | 該当無し |
ルアー | 0.36 | 該当無し |
きのみ | <0.001 | 0.09 |
カーブボール | <0.001 | 0.29 |
グレートスロー | <0.001 | 0.61 |
エクセレント | <0.001 | 0.16 |
GUCT | 該当無し | <0.001 |
出典元記事 Catch Mechanics | Pokemon GO GamePress
いかがでしたか?
難しい計算式なども多い内容ですが、捕獲ボーナスが多ければ多いほどポケモンが捕まりやすくなる、というのは一貫していますね。
捕獲ボーナスとして加算されるのは、
- ポケモンの種類
- ポケモンのレベル
- ボールの種類(モンスターボール、スーパーボール、ハイパーボール)
- カーブボールの有無
- きのみ
- スローボーナス(Nice!、Great!、Excellent!)
- ポケモンのメダルの有無
以上の要素です。
ポケモンのメダルに関してはゴールドメダルでも1.3しか加算されませんが、捕獲ボーナスはすべての掛け合わせて算出される値なので、少しでも多いほうが有利になりますね。
またスローボーナスに関しては、色つきのターゲットリングの内側にヒットしなければボーナスは加算されない=メッセージの表示されないスローにボーナスはつかないことも判明しています。
エクセレント狙いなのに普通に命中してしまうよりも、グレートやナイスを出したほうが捕獲率は上がるので、注意したいところですね。
特にポケモンが捕まえにくいレイドバトルでは、捕獲ボーナスがひとつでも多くなるように、意識してボールを投げるようにしましょう!
新ツール、捕獲率計算機を公開!様々なボーナス計算を確かめよう
ポケマピにて、新ツール「捕獲率計算機」を実装いたしました。
説明した様々な捕獲ボーナスを設定することで、捕獲率の変化を把握することができます。
ポケモンGOの捕獲率に関する理解がより深まるツールとなっているので、是非お試しください!
その他、知っておくと便利な情報は「覚えておくと便利な仕様&裏設定まとめ一覧」のページで紹介しています。
コメント
海外の解析班は理詰め・データ重視の考察で本当に為になる
難しい計算式があるんですね、でも、ボールを投げてみるとこれは逃げるなと思う時が有ります。
逃げるパターンが別に有るように思いますが、たとえば、連続でポケモンをゲットしたあとわ、よく逃げるパターンが有ります、又捕まえにくかったポケモンでもすこ離れると捕まえ安くなったりします、これにも何か法則が有るのですか?。
素晴らしい